「マイナス金利」対策として脚光を浴びる金

2016年04月26日

マイナス金利ではお金を預ける方が金利を支払う

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日銀が日本で初めて導入したマイナス金利政策(2016年1月29日決定)。これをきっかけに、預貯金に預けていたお金の一部を「金」に投資する人が増えています。

マイナス金利政策は、日銀が当座預金で預かっている銀行の資金の一部に付けている金利をマイナスにするという金融緩和策です。2016年2月16日からマイナス0.1%に引き下げられました。

本来ならお金を借りる方が金利を支払うのが普通ですが、マイナス金利ではお金を預ける方が金利を支払うことになります。これでは誰もお金を預けたいとは思いませんよね。しかし、銀行は、預金引き出しに応じられなくなる事態を防ぐため、預金者から預かっているお金の一定比率(準備率)を必ず日銀の当座預金に預けることが法律で義務づけられていますから、預けないわけにはいきません。じつは、このマイナス金利は銀行に対する“ペナルティー”のようなものなのです。銀行が当座預金に余分にお金を預けるのを防ぎ、融資や投資に向かわせて景気回復や物価上昇につなげるのが日銀の狙いです。

マイナス金利がさらに引き下げられる可能性も

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マイナス金利政策は、金融商品の金利にも影響を及ぼしています。銀行は、マイナス金利政策の導入を機に市場金利が急低下したことから、預金や融資の金利を相次いで一段と引き下げています。もはや預貯金は“壊滅”状態といってもオーバーではないでしょう。

例えば、三菱東京UFJ銀行の場合、普通預金が「年0.001%」、スーパー定期(1カ月~10年)は「年0.01%」(2016年4月8日現在)。スーパー定期に100万円を1年間預けても利子はたったの100円です(税引き前)。また、大手銀行ではマイナス金利政策の影響による収益力の低下を補うため、法人向けの一部の口座について順次、手数料を課す方針を発表しました。

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しかも、依然として経済の活性化やデフレ脱却の兆候は見えず、株価への影響も懸念されます。そこで、「金利がないに等しい預貯金に預けておくよりも、安全性の高い金に替えて資産防衛を図っておきたい」と考える人が増えているというわけです。

日銀はデフレ脱却を目指し、「消費者物価指数の前年比上昇率2%」の目標達成に向けて「必要な場合には追加緩和を講じる」としています。マイナス金利政策を先行して導入しているECB(欧州中央銀行)はマイナス幅を0.4%まで広げており、日本のマイナス0.1%はさらに引き下げる余地があるともいわれています。「もしマイナス金利がさらに引き下げられれば、個人預金の金利もマイナスになるのでは…」という不安も、多くの人が金投資に向かい始めた理由となっているようです。

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国債の入札でもマイナス利回りが発生

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一方、国債の発行市場では、長期金利の代表的な指標になっている期間10年の長期国債がマイナス利回りで落札されるという事態も発生しています。これは、国が国債の発行によって借りた額よりも少ない額しか返さなくていいことを意味します。

2016年4月5日に実施された入札では、落札利回りがマイナス0.069%となり、過去最低を更新しました。

このときの額面(債券に記載されている債券価格で、満期時に戻ってくる金額)100円あたりの落札価格は平均で101円70銭。表面利率(額面金額に対する利息の割合)は年0.1%なので、10年後の満期に受け取れるのは元本と利息を合わせて101円です。したがって、満期まで持っていると70銭の損失が発生します。仮に銀行が100億円分購入していたら、満期に約6900万円の損失が生じる計算になります。

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