早わかり!
金投資にかかる税金

2016年07月22日

株式投資と同様、金投資で得た利益には税金がかかります。ただし、金現物、金ETF、金先物取引など、投資手法によって税金の種類が異なってきます。そこで今回は金投資にかかる税金について説明したいと思います。知らないとソンすることもあるかもしれないので、しっかり覚えておきましょう。

金現物の売却益は譲渡所得として総合課税の対象に

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個人の場合、金現物(金地金、金貨、純金積立など)を売却し利益が出た場合には、その利益は「譲渡所得」となります。ただし、譲渡所得には年間50万円の特別控除枠があるため、他の譲渡所得と合わせて50万円を超える分が実際の譲渡所得と見なされ、給料など他の所得と合算して「総合課税」の対象になります。

また、譲渡所得は保有期間によって計算方法が変わってきます。金を保有していた期間が5年以内の場合は「短期譲渡所得」に、5年超の場合は「長期譲渡所得」になり、長期譲渡所得は以下の計算式のように2分の1に軽減されます。

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例えば、3年前に400万円で金地金(1kg)を購入し、500万円で売却したら、短期譲渡所得は以下のように50万円になります。

売却価格500万円-購入価格400万円-50万円(特別控除額)=50万円

※ 他の譲渡所得がないケースの計算例。

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つまり、利益は同じでも5年超保有していたほうが、譲渡所得は安く見なされるということ。もし、保有期間が5年以内と5年超の金地金を両方持っていて、それらを売却する場合は、短期譲渡所得のほうを優先して特別控除枠が適用されます。

また、金の売買を営利目的として継続的に行っている場合は「雑所得」、個人事業主として事業で行っている場合は「事業所得」として取り扱われます。

売却額が200万円超の取引は、取引会社から税務署への報告が義務づけられている

金現物の売却益は「譲渡所得」となり、特別控除枠50万円が設けられていますが、それを超えた場合は「確定申告」をする必要があります。

また、2012年1月から「金地金等の譲渡の対価の支払調書制度」が導入され、売却額が200万円を超える場合、取引会社には買い取った相手(お客様)の本人確認と所轄税務署への支払調書(お客様の住所・氏名・マイナンバー、地金種類・数量・支払金額・支払確定日を記載)の提出が義務づけられています。ですから、確定申告を忘れないようにしましょう。

相続や贈与で手に入れた金の場合、前の所有者の取得価格、所有期間を引き継ぐ

以上は自分で金を購入した場合の話ですが、贈与や相続でもらった金地金の場合はどうなるのでしょうか。

その場合の損益の計算は、相続や贈与が発生する前の所有者(被相続人)の取得価格、所有期間を引き継いで譲渡損益を算出します(※1)。したがって、被相続人が取得したときの価格と相続人が売却した価格との差し引きによって算出することになります(※2)。

※1 相続において、限定承認により相続した場合は、相続人が取得したときの時価で取得したものとみなされます。
▼限定承認については下記参照
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_14/

※2 相続後3年10カ月以内に相続した金地金を売却する場合は、相続税が取得費に加算される特例が適用されるケースがあります。
▼相続税が取得費に加算される特例については下記参照
https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3267.htm

購入価格がわからないときは「売却金額の5%を購入価格」として計算

売却しようとしている金の購入価格がわからない場合は、一律「売却金額の5%を購入価格」として計算するのがルールです。例えば、あなたがもらった金地金を500万円で売却したとすると、購入価格はわずか25万円と見なされ、売却益は475万円。これを基に税金が計算されますので、実際よりもかなりの額を支払う事になります。ですから、自分で購入した場合はその購入金額を証明できる書類、また相続や贈与で金地金を承継したときは、被相続人が取得したときの価格と取得年月日がわかる書類も受け取って保管しておくことが大切です。

金ETFの売却益は株式と同じ「申告分離課税」

次に、証券取引所に上場されている「金ETF(上場投資信託)」の売却益・分配金にかかる税金についてですが、これは金融・証券税制で定められています。
金ETFの売却益は、上場株式と同じで、給与など他の所得と区分して税額を計算する「申告分離課税」の対象になります。

2014年分以後の税率は一律20%(所得税15%・住民税5%)。そして2013年1月1日以後の25年間は復興特別所得税(0.315%)が付加され、20.315%となります。

証券会社の取引口座には、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」の3つがありますが、特定口座(源泉徴収あり)を選択すると証券会社が代わって納税してくれますから、自分で確定申告はしなくて済みます。

また、金ETFの売却損は他の上場株式・ETFと損益通算できます。その年の売却益から控除しきれない損失額は、確定申告を毎年行うことによって、最大3年間繰り越すことができます。これを「3年間の繰越控除」といいます。

一方、金ETFの配当金については、支払われる際にすでに所得税が源泉徴収されています。源泉徴収税率は20.315%です。自分で確定申告を行う場合は、総合課税または申告分離課税のいずれかを選択します。

金ETFにもNISAが使える

上場株式や投資信託については、毎年一定の投資枠内で配当金や値上がり益を非課税にする「NISA(少額投資非課税制度)」がスタートしていますが、金ETFもNISAを利用して投資できます。
20歳以上を対象とする「NISA」と19歳までを対象とする「ジュニアNISA」があり、それぞれの概要は次のとおりです。

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金先物取引の売却益も「申告分離課税」

金先物取引の売却益については、「先物取引に係る雑所得」として、他の所得と区分して税額を計算する「申告分離課税」の対象になります。税率は一律20.315%です。

1年間のうちに決済によって確定した利益と損失をすべて合算し、利益が出ていれば課税の対象になり、確定申告をしなければなりません。
※ただし、1箇所から給与の支払いを受けている人で、給与所得および退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下の場合、確定申告は不要です。

また、先物取引の場合は、「日経225先物」や取引所FX「くりっく365」「店頭FX」などとの損益通算が可能です。損益通算を行った結果、その年に控除しきれない損失額については確定申告を毎年行うことによって、最大3年間繰り越すことができます。

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