金を買っているのは誰?  

2017年03月7日

個人投資需要は過去3年で最高を記録

1月26日、貴金属調査会社のGFMS社から2016年第4四半期の需給統計が発表されました。全体としては供給過剰が続くものの、注目点は個人投資需要がほぼ全地域で増え、過去3年間で最高となったことです。トランプ米大統領の誕生で不確実性が高まる中、予想外の株高が続く一方、水面下では個人の金投資も活発化しています。

金価格上昇の背後にいるのは誰

昨年の第4四半期は米追加利上げ観測で金ETF投資が不調だったため、金相場は調整を余儀なくされましたが、利上げ決定後からは急反発の展開となっています。パターンとしては前回(2015年12月)と似ていますが、一つだけ大きな違いがあります。それは、ファンドの先物買いや金ETFの買いが復活する前に、金価格が既に上昇し始めた点です。その両者の買い残高は、NY金が安値を付けた水準まで届いておらず、まだ目立った動きにはなっていません。買っているのが機関投資家ではないとすると、個人、実需筋、鉱山会社のヘッジ買戻し、中央銀行のいずれか、あるいは全員が動いていることになります。あくまでも推測ですが、中国人民銀行の金準備増強の可能性が高いかも知れません。


資金流出が止まらない中国は、昨年7月から米国債を大量に売却し、「元買い・ドル売り介入」を実施中です。1月末の外貨準備は死守ラインと見られていた3兆ドルを割り込み、元暴落リスクも浮上してきました。また、表面上はトランプ米大統領が中国との協調姿勢を見せていますが、いずれ軍事・貿易・為替政策での衝突は避けられそうにありません。通貨の信任維持と地政学リスク対策として、中国が金買いを加速させていたとしても不思議ではありません。

仮にそうでないとしても、現時点ではっきり見えてきたことは、①もはや米利上げは悪材料にならない、②機関投資家やファンド以外に強力な買い手が出現した、③「欧州政治&トランプ・リスク」が読み切れない状況では株高・金高の同時進行もあり得る、の3点。今回の金相場の底入れは、どうやら単なる戻り相場ではなさそうです。国内金価格も昨年の高値4,622円が視野に入ってきており、本格的な上昇トレンドは、既に始まっているのかも知れません。

(第一商品企画部)

 

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