金先物取引

そもそも商品先物取引って何?

2016年05月13日

商品の価格が将来、上がるか下がるかを予想して差益を狙う取引

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商品先物取引は、あらかじめ定められた将来の期日に、ある商品を買う、または売る価格をいま決める取引です。ただし、必ずしも期日に商品と代金の受け渡しをする必要はありません。

例えば金先物取引なら、金価格が上がると予想した場合は「6カ月後に金1kgを、1gあたり4000円で買う」といったように、そのつもりがなくてもとりあえず将来のある期日における売買を約束します。この場合、金先物価格が6カ月後までに1gあたり4000円超に値上がりすれば、売って決済(反対売買)し、利益(買ったときの代金と売ったときの代金との差額)を受け取れます。

建玉※は期日(取引の最終期限)まで持っている必要はありません。むしろ商品先物市場で日々行われている取引は、期日が来る前に反対売買によるお金の清算(差金決済)だけで取引を終えるのが主流。多くの投資家は積極的な売買で差益を狙っています。

逆に、金価格が下がると予想した場合は「6カ月後に金1kgを、1gあたり4000円で売る」といったように、そのつもりがなくてもとりあえず将来のある期日における売買を約束します。この場合、金先物価格が6カ月後までに1gあたり4000円未満に値下がりすれば、買い戻して決済(反対売買)し、利益(売ったときの代金と買い戻したときの代金との差額)を受け取れます。

簡単にいうと、商品先物取引は商品の価格が将来、上がるか下がるかを予想して売買益(差益)を狙う取引です。

ちなみに、金の取引単位は「1kg」、取引価格は「1gあたりいくらか」で表示されます。

※建玉とは「売り買いの約束はしているが、まだ決済をしていないので取引は終わっていない契約」のことで、「ポジション」ともいいます。

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覚えておきたい商品先物取引の3大特徴とは

商品先物取引には次のような3つの特徴があります。

(1)商品を持っていなくても「売る」ことができる

値上がりしたら利益が出る「買い」だけでなく、前述したように値下がりしたら利益が出る「売り」からも取引を始めることができます。

「売り」から取引を始めるというのは、ちょっと分かりづらいかもしれませんが商品先物取引では、その物を持っていなくても売ることができるのです。この場合は、売った値段よりも下がったところで買い戻して決済すると、差額を受け取れます。このように差額だけをやりとりして決済する方法を「差金決済」といいます。「売り」と「買い」をワンセットとしているので、どちらから始めても良いのです。

※商品先物取引では、「差金決済」のほか、約束した期日に商品と代金の受け渡しを行う「受渡決済」も可能です。受渡決済のうち、「買い」で取引を始めた人(買い方)が代金を支払って期日に商品を受け取ることを「現受け」といいます。

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(2)商品の代金を全額用意しなくても取引できる

商品先物取引は、前述したように「差金決済」が採用されているため、差額の支払いを保証する証拠金(取引代金の数%~10%程度)を預託すれば、商品の代金を全額用意しなくても取引に参加できます。そのため、少額の資金を担保(証拠金)に大きな金額を取引することができるのです。これを、小さな力で大きなモノを動かす“てこの原理”に例えて「レバレッジ効果(てこの作用)」といいます。

例えば、金先物取引では2016年4月現在、取引(1kg)に最低限必要な証拠金は14万4000円(第一商品の場合)ですから、1gの価格が4000円とすると、最大レバレッジは次のように約27倍になります。

取引代金(4000円×1000g)÷証拠金14万4000円=27.7倍

ただし、必ずしも最大レバレッジで取引する必要はありません。1倍(総代金ベース)や2倍でも取引できます。想定する取引やリスク許容度などに応じて証拠金(口座に預けておく資金)を自分でコントロールすることが大切です。

(3)取引の期限が決まっている

商品先物取引は、あらかじめ決められた期日までに反対売買をして取引を終えるのが基本です。

取引期限の月を「限月(げんげつ)」といい、金先物取引の場合は相場表のように常に6つの限月の取引が同時に行われています。一般に、期限が一番遠い限月(「期先(きさき)」という)が最も取引が活発で、個人投資家はこの期先での取引を主に行っています。

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商品先物取引は日本人の発明だった!

さて、ここでちょっと一休み。商品先物取引の歴史を振り返ってみましょう。起源は、日本の江戸時代に行われていた「大坂堂島の米取引」といわれています。

1730年、大坂(現在の大阪)の堂島に「堂島米会所」が設立され、徳川吉宗の命で大岡越前守忠相が「帳合米(チョウアイマイ)取引(先物取引)」の制度を整えました。「帳簿上の米取引」という意味からこの名前がつけられたといわれています。

帳合米取引では
(1)現物の受け渡しを伴わない清算取引(差金決済方式)
(2)清算機関(帳合い所)の設立
(3)取引時間の設定
(4)限月制――を採用する
など、現代の先物取引の原型がすでにできあがっていたようです。

当時は米の価格変動が激しく、そのリスクヘッジの必要性が高まっていました。大豊作になると、農家は米の価格が大幅に下がって困っていたのです。そこで米の先物取引を利用し、将来の収穫時期に合わせて「米○○俵を、○○(値段)で売る契約」をしておくことで販売価格を固定し、価格下落による損失を回避したというわけです。

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ここで「誰が買い手になるの?」という疑問が浮かんだ人もいるかもしれません。それは商品を取り扱う製造会社や食品会社、卸問屋、投資家などです。例えば、製造会社は将来の原材料(金やプラチナなど)の仕入時期に合わせて「原材料を、○○(値段)で買う」契約をしておくことで仕入価格を固定し、仕入価格の上昇による損失を回避することができます。

また、現代では商社やファンドなどが大口投資家になっています。株取引でも「もうこのあたりが天井だから5000円で売ろう」という人もいれば、「まだまだ上がりそうだから5000円で買いたい」という人がいるように、商品先物取引もいろいろな考え方の投資家が参加することによって成り立っているのです。

世界に先がけ、このような先物取引によるリスクヘッジ方法を発明した、日本人の知恵はすばらしいものです。

商品先物取引を取り扱うには経済産業省・農林水産省の許可が必要

現在、日本には「東京商品取引所(TOCOM)」と「大阪堂島商品取引所」の2つがあり、それぞれ以下の商品を上場しています。

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株取引を仲介する証券会社は、金融庁による許可を得て、投資家の保護などを目的とする金融商品取引法やルールをしっかり守って営業活動を行っています。

同じように、商品先物取引を仲介する会社も、経済産業省・農林水産省による許可を得なければなりません。一定の財務条件などを満たし、許可された会社を「商品先物取引業者」と呼び、投資家の保護などを目的とする商品先物取引法やルールをしっかり守って営業活動を行っています。

ですから、投資家相手に商品先物取引を取り扱うことができるのは「商品先物取引業者」である会社だけ。商品先物取引を始めるときは、口座を開設する前に取引する会社が商品先物取引業者かどうかを必ず確認しましょう。

商品先物取引業者は、東京商品取引所のホームページに掲載されている「商品先物取引業者(受託取引参加者)一覧」で調べることができます。

http://www.tocom.or.jp/jp/profile/member/fcm.html

商品先物市場の3つの役割とは

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最後に、商品先物市場の役割を紹介しましょう。主な役割は次の3つです。

1.価格変動リスクのヘッジ機能

2.公正な価格形成の機能

3.資産運用の機能

価格変動リスクのヘッジ機能については前述したとおりですが、個人投資家もリスクヘッジに利用できます。例えば、金地金を保有している場合、金先物取引で同量の金を売ることによって価格下落リスクをヘッジすることができます。

公正な価格形成の機能とは、不特定多数の買い手と売り手による取引を通じて日々、透明性が高く、公平な価格が形成されることをいいます。該当する商品を取り扱う生産・流通・販売会社などでは、ここで形成された価格を、実際の取引における価格の指標として利用しています。

資産運用の機能とは、商品先物市場が一般投資家にとって「資産運用・形成の手段の1つを担っている」ということです。実際、証券市場や債券市場と同じように世界中の人々が運用手段として利用しています。

個人投資家も商品の価格動向を予測して、積極的に取引することによって利益(差益)を狙うことができます。前述したように、
(1)「買い」だけでなく「売り」からも取引を始められるため、価格の上昇・下落両局面で差益を狙える
(2)少額の資金で大きなリターンを狙える証拠金取引
(3)商品の受渡しをせず、差金決済(売りと買いの差額の受け払い)で取引を終了できる
といったメリットがあります。

原油安や貴金属の高騰など、世界の注目を集める商品(コモディティ)市場。商品先物取引の基本知識を身につければ資産運用幅が広がるのではないでしょうか?

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