英EU離脱ショックで、
金の上昇トレンドが長期化へ

2016年07月6日

EU離脱派の勝利を受け、世界の株式市場は全面安!

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英国のEU(欧州連合)離脱決定で世界経済や金融市場への影響が懸念されるなか、注目度が急上昇している「金」。それに伴い、市場では「金価格の上昇トレンドが長期的に続く」との見方が広がっています。

英国の国民投票でEU離脱派の勝利を受け、6月24日の世界の金融市場はまさに大荒れとなり、とくに株式市場の下落は世界に衝撃を与えました。
日経平均株価の終値は前日比1286円安の1万4,952円と、過去8番目の下げ幅を記録し、1年8カ月ぶりの安値を付け、香港やシンガポールなどアジアの主要な株式市場も全面安となりました。

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欧州の株式市場も英国をはじめ、EU離脱の可能性があるスペイン、フランスでも軒並み大幅に値下がりしました。米国株市場でも、ダウ工業株30種平均(ダウ平均)の終値が前日比611.21ドル安の1万7,399.86ドルと、10カ月ぶりの大幅安となりました。

ある報道によると、この日に失われた金額は2兆ドル(200兆円)超とも。株式市場にとってはリーマン・ショック以来の大ダメージだったといえるでしょう。

逆に金は値上がり。「金相場は高値が続く」との見方も

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こうしたなか、逆に急騰したのが金です。世界的な金価格の指標となっているニューヨーク金先物(NY金)は24日、前日比59.30ドル高の1トロイオンス=1,322.40ドルと5%近く上昇し、急落する他の市場をしり目におよそ1年11カ月ぶりの高値で取引を終えました。

24日はまさに“金の一人勝ち”といった状況ですが、そのワケは英国のEU離脱決定で投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全資産の金に投資マネーが向かったからにほかなりません。

大荒れに荒れた市場は、その後落ち着きを取り戻しつつありますが、英国とEUの交渉が長引きそうなことや、EU離脱が欧州各国に波及するリスク、米国の追加利上げ観測の後退、企業業績への悪影響などが懸念されています。今回のEU離脱は米国経済の行方にも影を落とし、「金への資金流入は当面続く」「金相場は高値圏で推移するだろう」との見方が強くなっています。

金のデメリットの1つは金利が付かないことですが、それよりも先行きが不透明な環境下では決して“紙くず”にならない実物資産としての金の価値が重要視されているということでしょう。

ただ今回のEU離脱問題で急に投資家の目が金に向いたわけではなく、実はここ半年の間、現物の金を証券化した金ETF(上場投資信託)への資金流入は着々と増えていたのです。

ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」の金保有残高は、昨年12月が急激に伸びをみせ、約3年ぶりの高水準となっています。SPDRゴールド・シェアは、年金基金などの機関投資家向けの商品です。機関投資家は、基本的には買ってすぐに利食いする短期売買は行わないため、この商品の残高が積み上がっているうちは相場が強いといわれています。

そもそも金ETFが売れているその発端となったのは米国の利上げです。利上げした翌々日に不透明要因がなくなったことで、いきなり残高がドーンと増えました。米国の利上げは金相場にとっては下落要因なのですが、振り返ると、当時1トロイオンス=1000ドル台だった国際金価格が底値水準という判断があったようです。ソロスなど大物投資家もこの時期に金を買い始めたといわれています。

また、年初に世界同時株安を引き起こした中国ショックや原油下落、米国の信用リスクの高い中小企業の倒産数の増加なども要因として挙げられます。それによって、多くの機関投資家が株を売って安全資産の金に入れ替えるポートフォリオの見直しを行ったようです。

円高だと国内金価格は下がる。そのときこそ金投資のチャンス!

話を6月24日に戻しますが、国内金価格(円建て)はどうだったのでしょうか。

東京商品取引所の金先物(取引の中心となる17年4月限)は一時、前日比132円高の1gあたり4370円と1週間ぶりの高値をつけました。ただ、NY金に比べて小幅な上昇にとどまったのは、大幅に進んだ円高・ドル安が影響したからです。

金価格の世界標準は、国際金価格の「1トロイオンスあたりのドル建て価格」です。これに対して、日本国内で取引される金の価格は「1gあたりの円建て価格」。このため、国内金価格は国際価格を1g当りに換算し、その時のドル/円レートを掛けることによって求められます。つまり、国内金価格はドル/円相場にも大きく左右されることになります。

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6月24日の為替市場では、相対的に安全性が高い通貨とされる円が買われ、ドル/円相場は2013年11月以来、一時1ドル=100円割れとなりました。1日の値動きは8円近くにも達しています。ドル/円レートの1日の変動幅は平均すると1円程度ですから、当日の値動きがどれだけ激しかったかがお分かりいただけるでしょう。

これだけ変動幅が大きくなったのは当初、英国が残留する可能性が高いと見られ、市場では円売り・ドル買いが進んでいたからです。EU離脱が決定的になると、逆に円買い・ドル売りに拍車がかかりました。

今後も「リスクを避けたい」という投資家心理などから、金だけでなく円買いの動きも続くと見られています。

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実際、どの程度まで円高が進むかは誰にもわかりませんが、一物一価の法則をあてはめた購買力平価(企業物価指数でインフレ格差調整)および、為替のトレンドと類似するといわれるMB比率(円金額÷ドル金額、通称ソロスチャート)は、1ドル=100円前後を示唆。また、テクニカル分析でも戦後最高値75円台(2011年10月)→最安値125円台(2105年6月)の半値押しが約100円となります。

今後も金が「安全資産」「無国籍通貨」としての存在感を高め、国際金価格が堅調に推移するようなら、一時的に円高に振れて国内金価格が下がった所は割安に買えるチャンスと捉えることもできそうです。

 

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