景気循環でみると2017年に米景気は後退期入り?

2016年12月8日

金相場の動向を読むのに、アメリカ景気は重要なファクター

NYダウが連日高値を更新し、“トランプ景気”で沸き立つウォール街。果たして2017年のアメリカ景気はどうなるのか?金投資をする上でも気になるところです。

景気予測の方法には、景気指標によるもの、マクロ計量経済モデルによるものなど様々な種類がありますが、その内の一つに景気循環から予測する方法があります。全米経済研究所が発表した「米国の景気循環」によると、景気サイクル的には、2017年には米景気が後退期に入る可能性があるそうです。

そもそも景気とは、経済活動の強さ=お金の動きのことを指しています。景気がいいというのは皆がお金を使ってその動きが活発な状況、一方で景気が悪いと言うのは皆がお金を使わないという状況です。

この景気、不思議と一定水準で安定することはほとんどなく、基本的には下図のようなパターンで良くなったり悪くなったりを繰り返します。これを「景気循環」と言います。

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景気が必ず循環するワケ

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なぜ景気は安定せず、一定の循環を繰り返すのでしょうか。それは、需要と供給のバランスが崩れるからにほかなりません。

景気が良くなってくると、需要が増えて商品やサービスの売れ行きが良くなります。すると、企業の売り上げは増加し、社員の給料も上がります。家計の収入が増えると、より消費が活発になり、さらに企業の売り上げが増えていきます。

しかし、こうした状況は永遠には続かず、いずれ転換期を迎えます。好景気がしばらく続くと、旺盛だった需要は徐々に減っていきます。というのは、住宅や自動車、家電製品などは一度購入すればすぐに買い換えたりしないからです。買う人が増えると住宅などの価格が高騰し、庶民にはなかなか手が届かなくなってくることも理由の一つです。

こうなると、徐々に需要より供給のほうが多くなり、いずれ景気は「転換点」を迎え、後退期に入ります。すると、企業の売り上げは減少し、社員の給料も下がります。家計の収入が減ると、より消費が不活発になり、さらに企業の売り上げが減っていきます。

しかし、こうした状況もやはり長くは続きません。不景気がしばらく続くと需要の減少は止まり、いずれ景気は「転換点」を迎え、回復していきます。それは、買ってもらうためにより魅力的な新製品や新サービスが登場し、消費者の消費意欲も高まっていくからです。高かった住宅などの価格も値崩れし、庶民でも手が届きやすくなります。

そして、需要の増加に応じて企業の売り上げは増加し、社員の給料も上がります。家計の収入が増えると、より消費が活発になり、さらに企業の売り上げが増えていくというわけです。

米国はいつ後退局面に入ってもおかしくない状況

さて過去の「米国の景気循環」(下表)を見てみましょう。

これによると、米国では戦後、11回の景気循環があり、現在は12サイクル目に入っています。

11回の景気循環のうち、谷(不景気)から山(好景気)に至るまで(拡張局面)の平均期間は58カ月(約4.8年)、逆に山(好景気)から谷(不景気)に至るまで(後退局面)の平均期間は11カ月。

こうしてみると、景気は良くなるときはゆっくりで、逆に悪くなっていくときは速いということがよくわかります。

現在は、2009年6月に景気の谷を確認し、拡張局面に入っています。注目しておきたいのは、拡張局面に入ってからの期間。今年12月で90カ月と、平均期間58カ月も前回の期間73カ月も軽く超えています。ということは、景気循環からみると、米国はいつ後退局面に入ってもおかしくない状況なのが分かります。

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失業率から推測すると2017年にも景気後退へ

では、実際に米国が後退局面に入るのはいつなのか?景気循環からだけでは何とも言えませんが、失業率から推測してみましょう。

米国では戦後、失業率が最低水準をつけた後、8~9カ月で景気後退入りするのがパターンとなっています。米連邦準備理事会(FRB)は昨年末の見通しで「失業率の下限を4.8%付近」としていました。実際、今年の11月に失業率が4.6%をつけ、目標はすでに達しています。仮に2016年11月が失業率の最低水準だと仮定すると、2017年の中旬には景気後退入りしても不思議ではありません。

ただ如何せんアノマリー的な話しですので、信憑性が高いものではありませんが、いずれにしても、米景気の拡張局面がこのままずっと続くことはありません。いずれどこかで転換期を迎え、後退局面に入ります。景気循環サイクルから言えば、それはそう先の話ではなさそうです。

 

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