日本の景気回復は
いつまで続く?

2018年01月25日

景気回復期間が「いざなぎ」を超えた

日本は今、とても長い景気回復局面にあります。内閣府が2017年12月7日発表した10月の基調判断でも景気回復は依然として継続中、2012年12月から始まった景気回復局面(アベノミクス景気)は、これまで戦後2番目の長さだった「いざなぎ景気」の57カ月(1965年11月~1970年7月)を超え59カ月に達しています。基調判断とは、政府が毎月発表している景気についての公式見解のことです。

この状態が2019年1月まで続くと、2002年2月から73カ月間続いた戦後最長の景気回復(いざなみ景気)さえ抜くことになります。

戦後の景気回復期間の長さ

景気動向指数(一致指数)の推移

日経平均株価はバブル崩壊後高値を更新

ただ“景気回復”を実感している人は意外と少ないかもしれません。それもそのはずで、お金の本当の価値を表す「実質賃金」は低迷しているのですから。政府の要請を受けて経済界でも賃上げの動きが広がり、徐々に賃金は上がってきていますが、一方で物価も上昇していて実質的な購買力は低下しています。そのため、個人消費は増えず、実感が伴わない緩やかな景気回復になっているというわけです。

しかし、日本も含めて世界の株式市場は、低金利環境と上向きの景気を背景に活況を呈しています。日経平均株価も、1996年6月につけたバブル崩壊後の戻り高値(2万2,750円)を上回りました。最安値からの半値戻しも達成し、強気の見方が増えています。資産運用がうまくいって、ポートフォリオの評価額が大きく上がった人も多いのではないでしょうか。

日経平均株価の長期チャート

リセッション(景気後退)へのキッカケとなりうる懸念材料は?

 今のところ、「戦後最長景気(いざなみ景気)」を抜くとの見方が大勢のようですが、油断は禁物です。「山高ければ、谷深し」という株式投資の格言にあるとおり、「株式相場は高騰することもあるが、上げ幅が大きいときほど、その後の下げ幅も大きい」ことを肝に銘じておきましょう。

言うまでもなく、永遠に株価が上昇し続けることはありえません。いつかはわかりませんが、必ず景気と株価が下降に転じる時はやってきます。ですから、株高の今こそ、リスクに対する備えを強化する絶好の機会といえるのです。

では、どんな出来事が景気後退や株価下落のきっかけや後押しとなるのでしょうか。

いざなぎ景気(1965年11月~1970年7月)では、1971年8月に金と米ドルの固定比率での交換停止を発表した「ニクソン・ショック」が起きています。これ以降、米ドル安・円高が急速に進み、輸出産業を中心とした日本経済は円高に苦しめられることになりました。

戦後最長景気(2002年2月~2008年2月)では、2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻が引き金となって、金融危機が世界に波及した「リーマン・ショック」が起きています。その後、世界各国の経済は連鎖的に不況へと陥りました。

現在の米トランプ政権の政策運営も、大きなリスクを孕んでいるように見えます。2017年12月6日には、「トランプ大統領がイスラエルの首都としてエルサレムを認定する」との報道が伝わり、中東情勢の先行き懸念から日経平均株価の下げ幅が一時500円を超えました。今後、テロを引き起こす大きな火種になる可能性も指摘されています。

米国関連では、家計債務の著しい増加も懸念材料の1つです。債務残高がリーマン・ショック時を上回る水準まで増え、延滞率が増加傾向にあるからです。今後、金利が上昇し、返済負担が増すと、延滞率の増加や自己破産が急増する可能性もあります。そうなれば、個人消費が減少に転じ、米国経済に大きなマイナス影響を及ぼすでしょう。

また、米連邦準備理事会(FRB)は2018年も昨年と同じ年3回の利上げを行う予定ですが、物価上昇率が目標とする2%を実現できていません。適度なインフレを伴う経済成長が理想ですが、それほど景気は強くない可能性があります。一方で、株価や不動産価格は大幅に上昇しており、バブル崩壊を懸念する声も出始めています。

2009年6月から始まった米国の景気回復局面は、もうすぐ9年。何かの出来事をきっかけにリセッション(景気後退)入りしてもおかしくないでしょう。

東京オリンピック後の不況や消費税増税も引き金に

国内に目を向けると、2020年東京オリンピック後の不況や消費税引き上げが景気や株価に水を差す可能性が指摘されています。

専門家の間でも、東京オリンピック後のリセッションを予想する声は少なくありません。一般にオリンピック前は国のインフラ(社会基盤)投資やオリンピック需要を見込んだ民間投資が前倒しで行われますが、その反動で開催後(早ければその前年)に投資が急激に落ち込み、景気が低迷する傾向があるからです。実際、都心部の不動産が高騰していますが、不動産バブルの崩壊も危惧されています。

また、2019年10月には「消費税率10%への引き上げ」が予定されています。もし実施されれば、前回の消費税アップ時(2014年4月、5%→8%)のときのように、景気回復に強いブレーキがかかる可能性も考慮しておいたほうがいいでしょう。

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