金と株、通貨・仮想通貨
との違いは?

2018年07月17日

株は信用リスクあり、金は信用リスクなし

今回は金と株、通貨・仮想通貨との違いについて見ていきたいと思います。まず、値動きの異なる資産としてよく引き合いに出されるのが株と金ですが、具体的にどう違うのか比べてみましょう。

株は、企業(発行体という)の信用の下に発行・取引されているため、信用リスクがあります。信用リスクとは、発行体が経営不振などによって、借りたお金の利息や元本をあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなる債務不履行(デフォルト)が起こる可能性をいいます。

業績が悪くなると、その企業の株価は値下がりし、もし経営破綻すれば株の価値はゼロになります。株にはこうした信用リスクがあり、信用力の低い発行体ほどそれは大きくなります。

一方、金はそのもの自体に価値がある実物資産のため、発行体がなく、信用リスクもありません。そのため、金価格は上下しますが、価値がゼロになることはないのです。これこそが株との大きな違いです。

また、信用リスクのある株と、信用リスクのない金とでは、値動きにも大きな違いがあります。一般に、株価が下がるような局面では、金価格は上昇する傾向があります。景気後退などによって、株を発行する企業の信用リスクに不安が生じると、「信用リスクがなく、安全性の高い金に投資しよう」という人が増えるからです。

逆に景気が良くなると、企業業績が上がって株価の上昇が期待できるため、金の人気が下がり、持っている人は売ろうとする傾向が強まります。

株の配当のようなインカムゲインを得られない金

株式投資の主な収益源は、「売買益」と「配当」です。証券取引所に株を公開している上場企業の株は、証券会社を通して自由に売買できます。売りからも取引に入れる信用取引を利用すれば、値上がり局面だけでなく、値下がり局面でも売買益を狙うことができます。

株主になると、持株数に応じて「配当」を受け取る権利が得られます。いくらぐらい受け取れるかは企業の業績によってマチマチで、「1株50円」といったように決められます。ただし、業績が悪くて株主に配当を出さない「無配」の会社もあります。

これに対し、金の収益源は「売買益」のみです。金の売買は、現物取引や先物取引で行えます。先物取引は、売りからも取引ができ、信用取引と同じように値下がり局面でも売買益を狙うことができます。

金は持っていても、株のように配当などのインカムゲインを得ることはできません。したがって、景気が良く、企業が儲かって高い配当が期待できるようなときは、金は売られやすくなります。

金は無国籍で、通貨のようにコントロールできない

次は、金と通貨との比較です。

金は古くから通貨としても使われており、1978年までは金本位制が導入されていました。金本位制とは、金を通貨価値の基準とし、金と紙幣との兌換を保証する制度のことです。このため、金は「無国籍通貨」といわれています。各国の中央銀行は、自国通貨の安定と通貨危機などに備える外貨準備として外貨(主に米ドル)のほか、今でも金も保有しています。

実際、世界共通の価値を持つ金は、世界中どこでも時価で売ったり買ったりすることができます。その時々の為替相場に応じて円を米ドルに換えられるように、その時々の金相場に応じて通貨を金に換えることができます。このため、米ドルやユーロなどの通貨に不安が生じると、通貨を金に換える動きが広がります。

では、通貨との違いは何でしょうか。

大きな違いは、通貨には国籍があり、金には国籍がないこと。例えば、日本銀行は、日本唯一の発券銀行としてお札(円)を発行しています。私たちが普段の生活に支障がないように全国にお札を行き渡らせるのも日銀の役割です。また、金融政策によって世の中に出回るお金の量を調整して景気をコントロールし、物価の安定を図っています。

一方、金はもともと希少性が高く、通貨のように流通量を増やしたりすることはそう簡単にはできません。金は自然の産物で、人が作り出せるものではないからです。金は毎年、世界の金鉱山から産出されていますが、近年の世界の総生産量は年間3,000トン程度となっています。

金と仮想通貨の最大の違いは信用度

一方、近年登場した仮想通貨も、法的な裏付けのない無国籍通貨です。インターネット上の取引所に口座を開けば、国境に関係なく、資金を送ったり受け取ったりできます。

代表的な仮想通貨が今話題のビットコイン。私たち利用者にとって、(1)海外送金コストが格安、(2)金融機関を仲介せず、個人・企業間で直接受け渡しが行える、(3)積極的に差益を狙える――といったメリットがあります。

2017年は仮想通貨が高騰して1億円以上儲けた人が続出。「億り人(おくりびと)」なんて呼ばれましたね。2017年のビットコインの相場を見ると、1月に8万6,000円程度だったものが、12月には最高値238万9,270円と、1年間で約27.8倍も値上がりしました。

ビットコインは、普通の通貨のように、国や中央銀行が発行・管理しているわけではありません。「ブロックチェーン」と呼ばれる新技術によって、誰も改ざんできないといわれています。実際、今のところ問題なく、インターネット上でやり取りできています。

では、金との大きな違いとは何でしょうか。

どちらも無国籍通貨といわれていますが、その違いは人類の歴史とともに築かれてきた信頼度にあるといえるでしょう。人類と金との関わりは3,000年を超え、古くはツタンカーメンの黄金マスクなど、さまざまな財宝に使われてきました。その輝きは今も変わらず、世界中の人々を魅了し続けています。

金はいつまでも変わらない不変性から“価値の保全”という目的で使われるようになりました。実際、人類の歴史上、一度もその価値はゼロになったことがありません。

一方、ビットコインはその技術革新や利便性などが注目され、投機の対象となり、大きく値上がりしましたが、その価格は今も乱高下しています。本当の価値がどのくらいなのかはまだ定かではありません。今後、2017年のように大きく値上がりする可能性がある一方、逆に大きく値下がりする可能性もあるといえるでしょう。

これに対して、金は他の金融商品よりも資産の保全に向いていて、リスクをヘッジする役割が期待されています。こうしてみると、投資法にも大きな違いがありますね。

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