金先物取引

「空売り」って何?

2018年08月24日

下落局面でも利益を狙える

「空(カラ)売り」とは、投資対象の現物を保有せずに現物を売ること。投資対象資産の価格が下降している局面でも利益を狙えるトレード手法の一つです。買いとは逆に、取引した価格(売った価格)よりも下がると利益が出て、上がると損失が出ます。空売りによって売りポジションを持っている状態を「ショート」、買いポジションを持っている状態を「ロング」といいます。

この空売りができるのは、株の信用取引や商品先物取引、FXなど。ただし、株の信用取引と商品先物取引とでは空売りの仕組みが違います。まずは、信用取引の仕組みを紹介しましょう。

信用取引の売り(信用売り)は、投資家が証券会社から売りたい株を借りて、それを市場で売り、その後、市場で同じ株を買い戻して証券会社に返却する、という流れになります。

例えば、投資家が証券会社からA株を借り、市場で1,000円で売ったとします。売却代金1,000円は証券会社が預かります。その後、株価は900円に値下がりしました。そこで投資家は、同じ数量の株を900円で買い、その株を証券会社に返却すると差額の100円が投資家の利益になるというわけです。このとき、投資家は取引手数料のほか、株の貸株料を証券会社に支払います。信用売りでは、証券会社から株を借りるため、株を借りるコストが発生するんですね。

一方、信用取引の買い(信用買い)は、証券会社からお金を借りて株を買うことになるため、金利が発生します。

信用取引には、取引所が規則を定めている「制度信用取引」と各証券会社が独自に規則を定めている「一般信用取引」があります。ある大手ネット証券の条件は以下のようになっています(2018年7月現在)。

逆日歩(ぎゃくひぶ)とは、貸し出す株が不足した場合に発生するコストです。売り方が追加で負担しなければなりません。

このように信用取引では、通常の取引手数料以外に、売りでは貸株料が、買いでは金利がかかります。

商品先物取引は「空売り」のコストが安い

一方、商品先物取引は、将来のある期日に、ある商品を売る(または買う)ことを約束して、その価格を現時点で決める取引です。希望すれば、商品の受け渡しによる決済もできますが、売買益を狙うトレードの場合は納会日(決済期日)まで反対売買して決済し、その差額だけをやり取りして取引を終えます。

このようにモノや代金の受け渡しを行わずに、反対売買による差金の授受だけで決済する取引を「差金決済」といいます。FXもこれです。

先ほど紹介した信用取引と大きく違うのは、通常の取引手数料以外に、貸株料や金利といったコストがかからないという点です。

さて、FXでは金利の高い方の通貨を売るポジションを持つとスワップポイント(2通貨間の金利差相当分)の支払いが、逆に買うポジションを持つとスワップポイントの受け取りが毎日生じます。例えば、米ドル/円の場合、1万ドルあたり1日、売りポジションでは-63円、買いポジションでは+60円の受払いが生じます(2018年7月初旬の水準。取扱会社によって異なる)。したがって、スワップポイントの支払いが生じる米ドル売りは、抵抗を感じる初心者が少なくないようです。

ですから、「空売り」で利益を狙うなら、コストを気にせず、FXのようなバイアスもかからない商品先物取引がおすすめなのです。

「売り」の方が大きなリターンを狙いやすい!?

「上げ100日、下げ3日」という相場の格言をご存知でしょうか。これは、下げ相場の下落は、上げ相場の上昇よりもスピードが速いという意味。

実際、格言通りの相場も多く見られます。どうしてかというと、上げ相場の場合は、買い注文が次々と成立して価格が上がっていくと、同時に利益確定の売りも増え、上昇スピードが抑えられるからです。

これに対し、下げ相場の場合は、売り注文が次々と成立して価格が下がっていくと、一般に買い注文が控えられるようになる一方、価格の下落に伴って損失が膨らむ投資家の損切りが増えていき、さらに下落スピードが加速します。まさに、「売りが売りを呼ぶ」といわれる状況です。

損切りをせざるを得ない投資家にとっては最悪の状況ですが、こうした「売りが売りを呼ぶ」状況で、大きなリターンを狙うプロの投資家もいます。

最も有名なのは、ジョージ・ソロスが運用するヘッジファンド、クォンタム・ファンドによる「英ポンド売り」でしょう。1992年に「ポンド危機」を引き起こしたといわれています。

当時の英国は、欧州連合によるERM(欧州為替相場メカニズム)に参加していたため、ポンドと他の参加国との為替レートを一定の枠内に収めていました。しかし、英国経済は低迷していたため、ソロスは「近くポンド安の圧力が高まる」と予測し、ポンド売りを浴びせかけたのです。その結果、まさに売りが売りを呼ぶような展開となり、ポンドはおよそ4割も急落、ソロスのヘッジファンドは20億ドルもの利益を得たとされています。

また、1997年の「アジア通貨危機」でも、タイバーツ高に目をつけたヘッジファンドが売りを仕掛け、巨額の利益を手に入れたようです。このとき、タイ政府はタイバーツを買い支えようとしましたが、それも限界に達し、価格形成を市場に委ねる変動相場制に移行しました。

リーマン・ショックなどの暴落時にも、損切りする投資家が大勢いる一方、このようなショートを仕掛けて大きなリターンを手にした人も少なくないでしょう。相場の下落という危機を収益チャンスに変えられる「空売り」。あなたも始めてはどうでしょうか。

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