今、話題の貴金属
「パラジウム」とは?

2018年11月20日

プラチナのような美しい輝きが特徴

皆さんは、「パラジウム」って貴金属ご存知ですか。

ジュエリーに詳しい人なら、ゴールドやプラチナ(白金)の強度を高めるために使われる金属と聞いたことがあるかもしれません。あまり表舞台には出てきませんが、プラチナと同じような白金の美しい輝きが特徴です。結婚指輪や婚約指輪といえばプラチナが定番ですが、最近ではパラジウムも増えているそうです。

パラジウムは、東京商品取引所(TOCOM)で取引されています。その価格は2018年8月中旬から上昇し、上場来高値に迫っています。11月16日の終値では、1gあたりパラジウムが3,842円、金が4,411円と、このところ下降傾向にある金価格に近づきつつあり、投資家の関心も高まっています。

今回は、このパラジウムがどんな貴金属なのか、なぜ値上がりしているのかについてお話しましょう。

パラジウムと金の推移(東京先限価格)

非常に希少で、年間生産量は金の15分の1程度

パラジウムは1802年に発見された比較的新しい貴金属で、プラチナと同様に白金族メタルの1つです。白金族メタルとは、共通の性質を持つプラチナ、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウムの6種類のこと。いずれも銀白色で、融点が高く、酸化・腐食しにくいといった特徴があります。

パラジウムの主な供給国は、ロシア(約40%)と南アフリカ(約35%)。金よりも希少性が高く、年間生産量は約210トンと金の15分の1。ちなみに、プラチナの年間生産量も200トン程度です。

需要で最も多いのは、プラチナと同様に自動車触媒で約60%を占めています。そのほかは、電子・電気が15%弱、宝飾品・歯科がそれぞれ5%前後です。

パラジウムの価格がプラチナを超えた

パラジウムの価格がこのところ上昇しているのは、自動車触媒向けの需要がプラチナからパラジウムへシフトし、需要が増えたことが大きな要因です。パラジウムはガソリン車、プラチナはディーゼル車で用いられることが多いのですが、欧州の排ガス規制強化に対応するため、2021年に課せられるCO2排出削減目標を達成できそうもないディーゼル車の生産が減少していることが背景にあります。さらに近年、経済成長を遂げた中国では自動車触媒向けのパラジウム需要が拡大しています。

自動車触媒向け消費量は年々拡大傾向にあり(下グラフ参照)、なかでもパラジウムの需要が増えていることがわかります。2016年の消費量は、パラジウムが229トン、プラチナが102トンと、パラジウムはプラチナの2倍以上、自動車の触媒に使われています。

貴金属別の自動車触媒向け消費量の推移 (出所:GFMS)

その結果、プラチナとパラジウムの価格が2017年9月におよそ16年ぶりに逆転、現在もパラジウムの方が高い状態が続いています。

パラジウムとプラチナの推移(東京先限価格)

パラジウムの需要増は当面続く!?

では、このままパラジウムの価格は上昇を続けるのでしょうか。

どこまで値上がりするかはわかりませんが、「いずれパラジウムの需要も減少する時期が来る」というのが大方の見方です。というのも、今後主流になるとみられる電気自動車(EV)の燃料電池にはプラチナやパラジウムの触媒が必要ないからです。英国や中国などは、2040年をメドにガソリン車の国内販売を中止すると発表しています。

ただ、現在生産されている自動車は95%以上がガソリン車です。好景気が続く米国ではSUV(スポーツ用多目的車)の売れ行きが好調なのをはじめ、新興国の経済成長を背景にガソリン車の需要はまだ伸びそうな気配。当面、パラジウムの需要増は続くのではないでしょうか。

50~100円程度の差益を抜くチャンスは十分にある

では最後に、TOCOMでパラジウムを取引する際の概要を紹介しておきましょう。

価格の表示単位(呼値)は「1g」、取引単位は1枚=500gです。取引に必要な証拠金は1枚あたり12万8,000円(2018年11月16日:第一商品の必要証拠金)です。

仮に、パラジウムを3,200円で10枚買い、1カ月後に3,400円で売って決済した場合、

1gあたりの差益(3,400円-3,200円)×500倍×10枚 = 100万円

と利益は100万円(手数料、税金は除く)になります。この取引を始めるのに必要な証拠金は128万円ですから、元手がおよそ1.8倍になったことになります。

パラジウムの月間変動幅(高値と安値の差)を見ると、2018年10月が297円、9月が465円、8月が519円、7月291円、6月318円、5月256円、4月439円、3月348円、2月363円、1月256円。1カ月程度のトレードで50~100円程度の差益を抜くチャンスは十分にあるといえるでしょう。

パラジウムは差金決済せずに、期日に現物と代金の受け渡しを行う「現受け」も可能です。ただし、このときの受渡単位は3kg(取引単位6枚分に相当)になります。

 

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