金先物取引

金先物取引を利用した
「消費税のサヤ取り戦略」

2018年12月21日

税率の変わり目は“サヤ取り”のチャンス!

安倍首相は10月15日の臨時閣議で、「2019年10月の消費税率10%への引き上げ」を予定通り行うと表明しました。リーマン・ショック級の経済危機が起こらない限り、ついに10%への消費増税が実現しそうです。生活者にとって増税はうれしくない話ですが、金投資においては「消費税率アップは絶好のチャンス」となることをご存知でしょうか。

金地金は、消費税込みの価格で売買されます。購入するときは販売店に消費税を支払いますが、売却したときは販売店から消費税を受け取れます。そのため、消費税率8%の時に買い、消費税率10%の時に売れば、買値と売値が同じなら、「消費税率の差=2%」が利益となります。

「でも消費税って国に納めるものでしょ?」と疑問に思った人もいるでしょう。でも、じつは消費税の課税対象となるのは法人および個人事業主(納付免税枠1,000万円)なので、個人が金地金を売却しても消費税を税務署に納める義務はありません。つまり、消費増税分がもらい得になるわけです。

ただし、今、金地金を買って2019年10月まで持ち越して売るのは、下落リスクを伴います。もし金地金の価格が「消費税の差額分(2%)」より値下がりすれば、損失が発生してしまいます。

そうならないようにリスクを最小限に抑えるための策が、今回紹介する「金先物取引を利用した消費税サヤ取り戦略」です。

リスクを抑えつつ増税分の利益を狙う「消費税サヤ取り戦略」

どのような戦略なのか?簡単にいうと、「増税前に期日が来る限月の新規買いと、増税後に期日が来る限月の新規売りを同時に行い、前者を現受け(消費税8%)し、後者に現渡し(消費税10%)して、消費税の差額分(2%)の利益を狙う」というものです。

「現受け」とは、期日に購入代金を用意して現物を買い取ること。「現渡し」とは、期日に現物を引き渡して現金を受け取ることをいいます。

では、手順を追って説明していきましょう。

<手順1>増税前と増税後に期日が来る限月を、同時に仕掛ける

まず、消費増税前に期日が来る「2019年8月限」の新規買いと、消費増税後に期日が来る「2019年10月限」の新規売りを同時に行います。2018年11月7日時点の価格では、買いが4,457円/g、売りが4,454円/g。取引数量はそれぞれ100枚とします。売値が買値より安い「逆ザヤ」が大きい場合は、その分利益が減るので注意してください。

◆新規買い

限月:2019年8月限

価格:4457円/g

数量:100枚(100kg)

◆新規売り

限月:2019年10月限

価格:4454円/g

数量:100枚(100kg)

<手順2>買いポジションの期日に100kgを現受けする

次に、「2019年8月限」の期日(2019年8月27日)に現受けをします。納会値を4,500円/g(仮の値段)とすると、現受け代金は以下のようになります。

4,457円(約定価格)×1,000倍×100枚+250万円(売買手数料)+3,600万円(消費税8%)=4億8,420万円

注意しなければならないのは、消費税は約定価格ではなく、「納会値」に対してかかること。そのため価格変動リスクが存在します。具体的には、2019年10月限の納会値が2019年8月限の納会値より安くなり、「消費税のサヤ<取引コスト」となってしまった場合は損失が発生してしまいます。

逆に2019年10月限の納会値が高くなればなるほど、消費税率2%分の金額も大きくなり、利益が増えることになります。

◆期日に100kg現受け

納会日:2019年8月25日

納会値:4,500円/g(仮の値段)

受渡日:2019年8月28日

(A)現受け代金=4億8,420万円

・約定代金=4億4,570万円

・売買手数料=250万円

・消費税=3,600万円

これに加えて、現物を倉庫会社が保管する際の費用「倉荷証券の保管料」がかかります。

(B)倉荷証券の保管料:25万円(2カ月分)

倉荷証券とは、倉庫会社が商品を保管していることの証として発行する証券のこと。商品先物取引での受渡しに提供される倉荷証券は、取引所が指定した倉庫会社(指定倉庫)の発行したものに限られます。

<手順3>売りポジションの期日に100kgを現渡し

2019年10月限の期日が来たら、現受けした金地金100kg分の倉荷証券を引き渡して現金を受け取ります。納会値を4,500円/g(仮の値段)とすると、受け取り金額は以下の通りです。

4,454円(約定価格)×1,000倍×100枚-250万円(売買手数料)+4,500万円(消費税10%)=4億8,790万円

◆期日に100kg現渡し

納会日:2019年10月25日

納会値:4,500円/g(仮の値段)

受渡日:2019年10月30日

(C)現渡し代金=4億8,790万円

・約定代金=4億4,540万円

・売買手数料=250万円

・消費税=4,500万円(受け取り)

◆損益計算

(C)4億8,790万円-(A)4億8,420万円-(B)25万円=345万円

※取引コスト(売買手数料と倉荷証券の保管料)は相場水準によって変動するため概算。

結果的に、このサヤ取り戦略の利益は「345万円」となりました(税金は考慮せず)。ちなみにこのケースでは、10月限の納会値が4,155円/g未満に下がると、損失が発生してしまいます。

少し難しかったかもしれませんが、このように「金先物取引を利用した消費税サヤ取り戦略」は、リスクを最小限に抑えながら、消費増税分の利益を狙えます。「もっと詳しく知りたい」「挑戦してみたいけど、商品先物取引が初めてなので不安…」という人は、ぜひご相談ください。

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