トレード時の“心のワナ”にはまらないための五か条

2019年03月15日

テクニックとともに感情のコントロールも大切

トレードで勝つためには、分析手法やトレード技術を磨くことが必要なのは言うまでもありません。でも、それに負けず劣らず大切なのが“心の問題”。トレード時に人間が陥りやすい心理状態を把握し、感情をうまくコントロールすることなのです。

例えば、価格予想が外れたにもかかわらず、多くの人はなかなか損切りできない…。そこには「損失が確定してしまうことを恐れ、それを避けようとする人間の心理」が働いています。実際、トレードがうまくいかない原因は、相場予測の精度の問題ではなく、“意地を張ったり”“欲をかいたり”したことにあったりします。つまり、こうした私たち人間が持つ心の特性を知っていれば、防げる失敗はかなりありそうです。

そこで今回は、初心者がトレード時の“心のワナ”にはまらないための五か条を紹介しましょう。ここでのトレードは短期売買を想定しています。

1.順張りは“高値づかみ”を恐れるな

「順張り」とは、相場のトレンド(方向性)に逆らわない取引のこと。上昇トレンドなら買いから、下降トレンドなら売りから取引に入る方法です。これに対して、「逆張り」はトレンドの逆から入る取引のこと。反転すると予想して上昇トレンドのときは売りから、下降トレンドのときには買いから入る方法です。

初心者にオススメなのは順張りと言われています。取引に入るタイミングを多少間違えても、上がるか下がるかの方向性さえ合っていれば、価格はいずれ予想した方向に向かい、勝てる可能性が高くなるからです。

対して、逆張りは天井や底を見極めなければならないため、非常に難しい判断が求められます。「安く買って高く売る」のがトレードの基本と言われますが、安く買うのは意外と難しいもの。「安くなった」という値ごろ感、つまり、自分が「この辺が底値だろう」と思って買っても下げ続けることはよくあります。初心者に多い負けパターンですね。

そう考えると、順張りの方が勝ちやすく思えてきたのではないでしょうか。ただし、順張りで大きなリターンを得るには、高くなったものを買えるか否か、「“高値づかみ”の恐怖に打ち勝つ」ことが必要となります。
あなたは、直近最も高い値段で買えるでしょうか。さらに、安く買って、高く売った後に、さらに上がると思って再度買うことができるでしょうか。

【図1】の東京金日足チャートを見ると、2018年8月中旬の4,112円(1g当たり)から2019年2月の4,789円まで上昇トレンドを描いています。後から見れば50~100円の差益を抜くチャンスは何度もありそうです。でも、高値づかみの恐怖があると、実際にはなかなか買えません。「少し下がるのを待ってから買おう」なんて思っていたら、どんどん価格が上がってしまい、「結局、買えなかった…」というのもありがちなパターン。上がり続けていると、何の根拠もないのに「そろそろ下がるはずだ…」と主観的に思い込んでしまうからです。

「押し目待ちに押し目なし」という投資格言もあります。押し目買いとは、上昇トレンドのときに少し下がったところで買うこと。しかし、力強い相場のときはなかなか下がってくれず、押し目を待っているとチャンスを逃してしまうという戒めです。

順張りで大きなリターンを得るには、高値づかみの恐怖に打ち勝ち、トレンドが続いていると思える間は、何度もトライして差益を積み重ねることが必要です。もちろん、高値づかみのリスクはありますから、次に紹介する「早めの損切り」が重要になります。

2.「損切り」をためらわない

なぜ早めの損切りが重要なのか。それは、前述したような順張りで差益をコツコツ積み重ねても1回の高値づかみによる大きな損失で、それまでの利益を全て失ってしまう可能性があるからです。予想が外れたら早めに損切りし、損失を小さく抑えてトータルでの利益確保を目指すのが理想です。

ところが、行動経済学によると、トレーダーのリスク許容度は「評価益を出しているときより評価損を抱えているときの方が高まる」ことがわかっています。つまり、儲かっているときより、損をしている時の方が、リスクに対してどんどん鈍感になるようです。ただ、損切りは先延ばしにすればするほどリスクが拡大し、大きな損失を被る可能性が高まります。

ときには、「損切りせずポジションを維持していたら、価格が戻ってきて助かった!」ということもあるでしょう。ですが、これはあくまでもめったにない幸運と心得るべき。味をしめると、ますます損切りができなくなり、いずれ大きな損失を被ることになります。

また逆に損切りしたら、すぐに価格が戻り「損切りしなきゃよかった!」というケースも出てきますが、大損しなくてよかったと前向きにとらえましょう。そして、やっぱり上昇トレンドは続いていると判断したなら、また買いに入ればいいのです。その勇気を持てるかどうかが勝敗を決める別れ道となります。

また先の行動経済学では、トレーダーは「評価益が出ると損失の発生を極端に恐れる傾向がある」とも言っています。つまり、早めに手仕舞って大きな利益を逃すことより、一度出た利益が目減りすることの方により苦痛を感じるようです。「売り損ないの後悔は苦痛」という投資の格言もあり、少しでも利益が出ると売り急ぐのは人間の性と言えそうです。

この心理的なプレッシャーに従っているままでは、自ずと利益確定が早くなり、損切りは遅くなるため、「利益は小さく、損失は大きくなる“利小損大”」を招くことになります。

3.情報の偏りに注意する

人間には自分にとって好ましいものばかりを見たがるという傾向があります。例えば、一旦「相場は上がるだろう」という判断を下すと、無意識のうちにそれを後押しする情報ばかりに目が行きがち。自分が正しいという材料集めをして、自分を安心させたいという作用が自然と働くのです。でも、これはキケン。判断を誤るおそれがあります。そうならないためには、意識的に下がる材料を探してみることです。それまで目に入らなかった情報に気づくことができます。

また、情報のインパクトをより正確にとらえるために、決まった情報を定期的にチェックする習慣を身につけるといいと言われています。

例えば、金を取引しているなら、NY金、東京金、米ドル/円、ユーロ/ドル、NYダウ、日経平均、原油などチェックする情報を決めておきます。

そして、朝は前日の欧米市場の相場とニュースをチェックして、午前の国内市場を何となく予想してみます。次にお昼に午前の情報をチェックして、午後の相場を予想します。夜は、午後の情報をチェックするとともに、欧米市場の相場を予想します。

こうした習慣を続けていると自然とマーケット感覚が身につきます。例えば「こんな情報でNY金がこのくらい上がり、円安傾向にあるなら、東京金はこのくらいの水準まで上がるのではないか」といった予想ができるようになります。

こうしたシナリオを基に取引し、成功・失敗体験を積み重ねながら、トレードの精度を上げていくのが上達への道というわけです。

4.「ナンピン」に切り替えない

ナンピン(難平)とは、買った後に価格が下がったら買い増しすることで、平均取得単価を下げる手法です。ナンピンについては、擁護派、否定派がそれぞれいて、一概に善悪が決められないところがあるのですが、やってはいけないのは、順張りの方針で買いに入ったのに、自分の失敗を認めず、損切りしないで無計画に買い増すこと。「下手なナンピン、すかんぴん」と言われるように、元手をすべて失うほど大負けする可能性があります。

5.今日のうちにリベンジはNG

負けが込んでくると、「このままじゃ納得できない。早いうちに負けを取り戻したい!」と焦ってしまいがちです。そうすると1回の取引量がどんどん増えていき、結果はご想像の通り…。熱くなった頭で冷静な判断ができるはずもなく、ほとんどの場合、損失がさらに膨らんでいきます。

ギャンブルと同じように、負けが込むほど止められなくなるのも人間の特性です。しかも、トレードの場合、勝ち負けは紙一重。逆の売買をしていたら勝てたわけですから、悔しさもひとしおになります。

そんなときこそ、「休むも相場」という投資の格言通り、相場からいったん離れ、客観的に見ることが大切です。

 

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