中東情勢悪化で、
注目の原油相場

2019年11月20日

サウジ原油施設攻撃で原油が急騰

9月中旬に「サウジアラビアの石油施設がドローン(無人機)攻撃を受けた」というニュースが話題になりましたが、「これでガソリン価格も上がるのでは…」と心配になった人も多かったのではないでしょうか。幸い、サウジの迅速な復旧対応によって需給逼迫の懸念が後退し、相場は短期間で落ち着きを取り戻しました。

ただ、商品市場では、石油関連商品(原油・ガソリン・灯油)の価格が一時急騰しました。

ドローン攻撃などによる被害が発生したのは9月14日。「この攻撃でサウジの石油生産量のおよそ半分に相当する日量570万バレルの供給がストップ。世界の1日の生産量の約6%にあたる量が失われた」と報じられました。これを受け、週明け16日にはニューヨーク商品取引所では原油価格が急騰し、前週末の1バレル=55ドル水準から、一気に63ドル台まで上昇しました。

東京ガソリンの急騰で
600万円の利益をゲットした人も!

連休明け17日の東京商品取引所の原油先物価格も、前週末の3万7,000円水準から、4万1,000円台まで急騰し、石油関連商品であるガソリンと灯油も、同じように4,000円近く急騰しました。

このように相場が大きく動くと、投資家には大きな収益チャンスとリスクがもたらされます。当社のお客様の中には、保有していたガソリンの買いポジションで、およそ600万円の利益をゲットした方もいました。もちろん今回の事件を予測していたわけではありませんが、日頃から石油関連商品を取引しているからこそ、チャンスをつかむことができたのです。

ちなみに、東京原油の1枚あたりの取引単位は50kl。10円の変動で差損益は500円です。もし17日の急騰で差益4,000円を取ることができたとしたら、利益は1枚あたり20万円になります(手数料、税金除く)。

さらに10月中旬には、「サウジ西部の港湾都市ジッダ沖の海上で10月11日未明、イランの石油タンカーが2度の攻撃を受けて爆発した」というイラン国営メディアの報道を受け、石油関連商品の価格が再び高騰。改めて産油国の地政学リスクが注目されています。

地政学リスクが高まれば、供給不安によって原油価格には上昇圧力が強まります。イランと米国・サウジとの対立が激しさを増せば、原油相場は当面、底堅く推移(下がりそうで下がらない状況)するかもしれません。ただし、一方で世界の景気減速から原油需要の減少が予想されるため、上値は重い(上がりそうで上がらない状況)という見方もあります。

史上最高値はNY原油が1バレル=147ドル、
東京原油は1kl=9万5,360円

では、これまで原油相場はどのように推移してきたのでしょうか。2000年以降の動きを振り返ってみます。

原油価格は上のチャートのように2004年以降上昇トレンドを強め、NY原油は2008年7月に1バレル=147ドルの史上最高値を記録しました。東京でも2008年7月に1kl=9万5360円の史上最高値を付けています。

この間、原油価格が上昇した要因としては、(1)新興国を中心に石油需要の長期的な拡大が見込まれたこと、(2)OPEC(石油輸出国機構)の余剰生産力の低下、(3)油田開発コストの上昇、(4)低迷する株式市場などから商品市場への投資資金のシフト――などが挙げられています。

しかし、その後は下降トレンドに転じ、2008年12月には1バレル=30ドル台まで急落しました。2008年に入ると、リーマン・ショック(2008年9月)後の世界的な景気減速と原油価格の高騰によって原油の需要が急速に縮小していったからです。ヘッジファンドなどの投資資金が原油先物市場から流出したことも急落の要因として挙げられます。

その後、世界的な金融緩和や反独裁政権運動「アラブの春(2011-12年)」による中東情勢の緊迫化などによって1バレル=100ドル近辺まで回復したものの、2014年7月以降、再び下降トレンドに転じ、大きく下落しました。米国産シェールオイル(地下にある頁岩(けつがん)層に含まれている原油)の増産で原油が供給過剰になったこと、OPECで減産が見送られたことなどが要因。2016年には1バレル=20ドル台後半まで値下がりしました。その後、2017年以降の世界的な景気拡大に伴い、原油需要の拡大見通しから1バレル=60ドル近辺まで回復しています。

こうしてみると、世界の景気動向や金融環境、地政学リスクが原油相場を大きく左右していることが分かりますね。

 

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